コロロの療育プログラム
からだを育てるプログラム
発達障害児は、小刻みに意識水準が落ち込みやすく、1つの行動が持続しにくいという特徴が見られます。
歩き続けるトレーニングや、「きをつけ」「正座」などの同一姿勢を保ち続けるトレーニングをとおして、行動リズムを整え、集中力・持続力を伸ばしていきます。
リズム体操

集団と音楽の力で、無理なく楽しく集団行動を獲得していきます。
集団の動きを見て、何をすべきかを自ら判断し、自分の行動をコントロールする力を育みます。
集会

子どもの興味をひく魅力的な教材や、楽しい手遊びを次々に提示していきます。
座り続ける力・見続ける力・模倣する力・発語する力を高めます。
歩行トレーニング

お友達と手をつなぎ、戸外を1時間歩きます。
- 身体の自己コントロール力を高める
- 集団に合わせて歩く(相手に合わせることを覚える)
- 集中持続力を養う
- 情緒の安定をはかる(セロトニンの分泌を促す)
一定のリズムで歩き続けることで、これらの効果をねらいます。
行動トレーニング

体のコントロール力を高めるトレーニングです。
自分の体を意識して止めること/動かすこと、どちらの力もバランスよく育てる必要があります。
体の動きを意識して止める訓練(静止トレーニング)
発達障害児は、同一姿勢を保ち続けること・体の動きを止め続けることが苦手です。
「きをつけ」や「正座」等、1つの姿勢を一定時間、保ち続ける練習を行います。
姿勢を保ち続ける力は、あらゆる指導を行う上で必要不可欠です。
体を意識して動かし続ける訓練(動のトレーニング)
1つの行動が続かないのも、発達障害児の特徴です。
歩行や踏み台昇降、スクワットなど、単純な動作を途切れずに淡々と行うことで、行動の持続力を養います。
手作業

発達障害児は、体の機能が未分化なために、手や指先を上手に使うことができません。
このプログラムでは、「手指の機能分化」と「目と手の協応動作ができること」を目指しています。
(※協応動作…ひとつの行動を成し遂げるために、体の各部位を協力して動かすこと)
写真のように「入れる」「つまむ」「はさむ」といった単純な動作をくり返すことで、「目で見て手を動かす」「利き手と補助手を使い分ける」といった手の機能発達を促すことができます。
まずは「物を持つ」「離す」という基本動作から練習し、発達に合わせて課題をステップアップしていきます。
ステップアップの例
- シール貼り・ビー玉入れ・ストロー入れ・ビーズ通しなど、お子さんが興味を持って取り組める作業
- ボタンはめ・お箸・ひも結びなど、日常の生活動作につながる作業
- はさみ・のり・ホチキス・穴あけパンチなど、道具を使う作業
- 掃除道具を使う・調理器具を使う・洗濯物を干す/畳むなど、生活力を養う作業
このように、様々な手や体の使い方を学ぶ中で、目と手の分化と協応、左右の手の分化と協応が促されます。また、一定時間、座って課題に取り組み続ける持続力が養われます。