コロロの療育プログラム
ことばを育てるプログラム
コロロ発達療育センター(本部:東京都杉並区)が独自に開発した、発達障害児の認知スタイルに応じた「ことばや数の学習」をとおして発語を促し、言語理解力を伸ばします。
綿密なプログラムに沿って言語概念を形成していくことで、生活環境の理解が進み、その場に応じた適切な行動や応答が可能になってきます。
概念学習

視覚による認知が優位であるという自閉症児の特徴を活かし、コロロが独自に開発した「発語プログラム」を用いてスモールステップを踏んで概念形成を行います。
将来、社会の中で生きていくために必要な概念を文字学習を通して習得していきます。
全体学習

学習段階の異なる子どもたちが、1つの学習テーマの中で、個々の力に応じた課題に取り組みます。
写真は、「身近な道具」をテーマに学習している様子です。
- 「かさはどれですか?」と聞かれて、かさの絵を取る。
- それぞれの絵の下に、道具の名前を書く。
- 道具の用途を書く(例:「雨の日にさすもの」「紙を切るもの」等)
- その道具を使う時に、気をつけることを書く(例:「かさを開くときは、周りに人がいないか確認する」等)
個々の学習段階に応じて出題し、全員が学習に参加できるようにしています。
このプログラムは、新しいことや計算を覚えることが目的ではありません。個別学習で出来るようになった課題を、集団での学習でも出来ることを目指します。
また、「指名された時にスムーズに前に出る」「皆の前で発表ができる」「先生の話を静かに聞くことができる」「常に姿勢よく過ごすことができる」など、取り組む姿勢を身につけることも目指しています。
<第1段階> 視覚ルートによる情報処理の段階
「めいろ」
- 線を引く場所を理解する。
- 線を引いている間、集中力が持続する。
「線つなぎ」
- 同じ絵を探すことができる。
- 同じ絵、同じもの同士を線でつなぐことができる。
- 線を引いている間、集中力が持続する。
「動作模写・定位模写」
- モデル(動作、または描かれたもの)を見て、同じような図形や文字を模写することができる。
- 手のコントロールができる。
「ひらがな模写」
- 定位模写を発展させてひらがな(書字)の導入を行う。
- 手本の文字をなぞらせず、子ども自身が真似て書くことを教える。
「絵と字のマッチング」
- 絵カードと文字カードをマッチングさせて文字を憶えていく。
「絵カードを見て書字」
- 絵カードを見てその文字(名詞)を書く。
- 30~50語の書字が可能になってくるあたりから、物に名前があることに気づき始める。
<第2段階> 視覚ルートと聴覚ルートによる情報処理の段階
「動作文書字」
- 日常動作のイラストを見て、平仮名で「~する」と動作の語句を書く。
「見て動作する」
- 日常動作の文字カードを読んで、実際にその動作をする。
「聴いて動作する」
- 日常動作の語句を聴いて、その動作をする。
<第3段階> 音声(受動的発語)ルートによる情報処理の段階
「判断学習」
- 質問文を読み、その意味を考えて(理解して)答えを書く。
- 口頭で質問された場合も、筆記回答したように答えることができる。
「数の学習」
- 足し算(ステップ1)
数字と同じ数の○を描き、その○を数えて答えを導きだす。
「因果関係・理由説明」
- 日常生活でおきるいろいろな事象の背景にある理由、原因(因果関係)を学習し、適応行動の土台を作る。
- 第3段階の学習は、内容が多岐にわたり、時間をかけて学習を進めていきます。
<第4段階> 言語(能動的発語)ルートによる情報処理(思考・判断・行動)の段階
「文章読解」や「気持の学習」、「道徳的判断」等々、第4段階の学習は広範囲にわたります。語彙を増やしながら、より抽象的でより複雑な思考、判断力を育てていきます。世の中の常識、暗黙のルール、マナーなど、社会生活を送る上で欠かせない学習です。
コロロはご家庭で取り組むことができる学習プログラムを提供し、親と一緒にお子さんの発達を促していきます。